近年商品が安くなり、その割には安全性を重視している日本の文化が融合して「安くて安全である」ことがスタンダートになりました。正直それが常識になってしまって、様々なお店に求めてしまう節があります。
しかし「安くて安全」の安くての部分に対して、私たちは見て見ぬふりをしているように感じます。今回は安さとアルバイトについて考察してみました。
何故マクドナルドのハンバーガーが100円で食べれるのか
そもそもの疑問ですがどうしてハンバーガーが一つ100円で食べることができるのでしょうか?
まず原価が安いこと。原価とはその商品が作る材料にかかる費用のことです。当然材料にもかかりますし、食べやすいように加工するための費用も掛かります。
簡単に100円のハンバーガーには30円の原価があったとしましょう。そのうち70円が単純に利益になる(厳密に話すと70円よりも利益は減る)とすると、単純に100個売れたら7000円の儲けになります。
ではそれに人件費というものを考えていきます。人件費とは働いている人の給料のことと思ってくれたらいいです。ハンバーガーを製造から販売するまで一人では難しいためたいてい誰かを雇っています。つまり、利益の中からその人の給料を払わなくてはなりません。
いま日本の新卒正社員平均月収が20万円と言われています。その金額を支払うと仮定すると70円の利益を出しているハンバーガーを一ヶ月で2858個以上売らないと支払えないです。
一方アルバイトの人にこれをやらせます。基準は東京の最低賃金で計算します。平成30年の平均最低賃金は985円です。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/minimumichiran/
単純計算で月間160時間勤務だと仮定すると月収は15万7600円になります。この金額を70円の利益が出ているハンバーガーで賄おうとすると一か月で2252個以上売らなけらば行けません。
二つを比べてみてもおよそ600個の差があります。それなら安い賃金で働くことができるアルバイトのほうが安くつくということです。
正社員を雇う矛盾
アルバイトテロが起きると絶対に言われるのが「正社員がいないのが問題」といった点です。確かにアルバイト以上に責任があり、信用を損なうことがおよそないような正社員増加することが正しいことだと思います。
実際に正社員がいなくて、非正規雇用のみでお店を運営しているケースがあります。アルバイトがクレーム対応をし、お店の雑務をやっているようなケースがみられます。最終的に店の責任を持つ正社員が常にいない点はそれはそれで問題だと思います。
しかし、こんなに低価格で商品を購入できるのは正社員を減らしていることに変わりないです。かなりのお坊ちゃまかお嬢様以外は大体の人はコンビニを使ったことがあると思います。大手の格安飲食店に足を運ぶ人もいます。
それだけ正社員が運用しなくてもマニュアルを作成し誰でもお店を運営できるようになっています。もし正社員しかいないお店だけで生活してみようと考えると果たして可能でしょうか?昔なら商店があり、そこで商品を買うことができたので正社員(厳密には経営者)から買うことができました。
ですが、現在そんなことができる環境がありますでしょうか?大体の商品は大型ショッピングモールで購入でき、飲食店は格安のお店に行ける。おまけに24時間あいている簡易ショッピングモールのコンビニが家の近くに存在する。
私たちの生活に侵食しているこの流れに、夢幻のような理論を語るのは現実的ではないと思います。
寛容な気持ちで接する
これだけ安価で大量消費できる時代に生きている私たちは、多くの場面でアルバイトに出会います。そしてお客様と一番最前線に合うために小さなクレームや大問題にもすべて受け入れなければならないです。
正直お客様にはかわいそうですが、アルバイトにクレームを入れてもたいていは「こいつ何言っているんだ」と思っています。なぜならアルバイトの意識的に「責任感」というものが少ないからです。あくまで時給をもらってこの時間を働いているという意識であり、そこにはお客様のために働く気持ちはないです。
バイトテロが起こるのもそこが原因です。もし正社員のような責任を持たなければならない立場ならば、自分たちの店を不利益にするような行動しないです。それによって給料が下がることが理解しています。
ですが、アルバイトは仕事を辞めることができます。時給が見合わないなら辞めていきます。流動性が高く定住してもらうことがほとんどないです。
その程度の気持ちで仕事をしているのがアルバイトです。(一部お店のために働いてくれる素晴らしい人材もいます)
そのような人たちに対して簡単なミスや自分が少しでもイラっとしたことに対して鬼のように怒ったところで、自分の気持ちを素直に受け止めてくれることはほとんどないです。
それなら寛容な気持ちでいればいいかと思います。双方無駄にストレスをためずに済むからです。本当に嫌ならば少し距離があっても別のお店に行くというのも考え方の一つだと思います。
以上、格安商品にはアルバイトの存在があることについて話しました。この考え方がもっと広まることを願っています。
アルバイトテロの問題について