【バイトテロ】アルバイトがリスクになりうる時代になった

アルバイトが問題を起こして厳罰されるってことが最近度々起きました。

問題を起こした本人は、多分そんな人生を揺るがすようなことじゃないということを理解していないのだと思います。

雇っている側のリスク

まず大手がどうしてアルバイトを雇っているのかという点を考えたことがあるでしょうか?

会社の費用で多くを占めるのが人件費です。会社を運営するためにはどうしても人が必要だからです。

今回問題になっている企業というのは、多くは安さを売りに販売数を増やすビジネスモデルです。純利益を出すためには費用を減らす必要があります。

正社員の場合、採用コストや福利厚生等コストがかかることが多いです。その点アルバイト・パートでは上記の点を減らすことができ、安い賃金で働いてもらうことができます。

つまり、安価で商品を提供するビジネスモデルは社員として働く正社員ではなく、非正規雇用によって成り立っているのです。

今まではそれで良かったです。というかそれが生命線でした。大量店舗進出から、低価格の商品を安全に提供する。これこそが強みでした。しかしネットワークの普及が非正規雇用が爆弾に成りかわる可能性を秘め出しました。

簡単に動画を配信、投稿できる時代

イマドキの携帯電話では簡単に動画を撮影でき、それを投稿することができるようになりました。以前までは投稿するアプリががなかったので大きな打撃にはなかったです。

しかし現在はTwitterInstagramといった多くの人の目に留まるアプリが登場し、簡単な気持ちで投稿できるようになりました。

おまけにアプリ利用者は一番敏感である若者層です。雇われる可能性が高いアルバイトでは簡単に店の評価を落とすことのできる力を持っています。

たった一つの撮影と投稿で店側の信用を破壊する力は、ネットで騒がれる「バイトテロ」といわれてもおかしくないです。

私は非正規雇用、特に若者をアルバイトで扱う企業は昔に比べると非正規雇用がリスクになるケースが増えたことを認識するべきだと思います。今までやってこなかった教育もやっていかなければなりません。一つの動画で多くのお客様から信用を失うというのは売り上げにも直結することです。

くら寿司の対応

そういう意味でもくら寿司の対応はかなり評価できるところがあります。

www.kura-corpo.co.jp

今回の件について法的処置をとることを正式に発表しました

下記は本文URLです

http://www.kura-corpo.co.jp/release/pdf/20190208_01.pdf

今回の処置はネットでもニュースでも取り上げられており、それだけでも今後の抑止になりうると考えています。支払い能力の低い学生ではありますが、会社の信用を潰した為の賠償はしなければなりません。一説によると問題の動画を投稿した日の株価が大きく下落し、時価総額約27億円減少したとの話も出ていました。

アルバイト側の意識問題

でここからはアルバイト側(非正規雇用側)の考察になるのですが、昔からインターネットの取り扱いについては学ぶ機会があると思います。私が学生の頃でも習いました。

ということでちゃんと話を聞いているのであれば自分たちが恐ろしいことをしてしまう前に止めれるのですが、どうしてそのような行動に出たのか?

私の推論なのですが

YouTuberの影響力

Instagramから入った層の無知

が原因なのではないかと思います。

YouTubeがやっていいことと悪いことの隔たりをなくしている

今や世界中で人気の動画サイトであるYouTube。最近では再生数を求めて無茶なことをして問題になったりしています。そういう人の再生数って炎上するという意味で伸びたりします。

だいたいどの世代にも一定数はアルバイトテロを起こす層がいますが、YouTubeがきっかけでよりやっていいことと悪いことの隔たりが無くなっているのではないでしょうか?

私も根っからのYouTubeユーザーです。さすがに炎上や過激な動画をみてあこがれることはないですが、自分も動画上げてみたいと思う節があります。(実際に投稿してます)

そんな感じで「面白そうな瞬間を動画でとってみたい」という軽い気持ちがこのような間違えを生んだのではないかと思います。

昔から一定数見せたら大問題になるような動画を撮影していたとは思いますが、それを大多数の人と共有したいと思うのは現代の若者なら必然だったのかもしれないです。

Instagramだったら大丈夫、ではない

また今回のバイトテロ、Twitterに投稿してはいるのですが、もとはInstagramに投稿されている動画の転載でした。

私も最近Instagramを登録したのですが、使い方がわかったら簡単に動画をとることができます。おまけに一言コメントをつけてより分かりやすく状況を説明することができます。しかもLINEみたいに個別に文字を送れたり、ライブ配信を行うこともできます。

今はTwitterよりもInstagramを使う人がおおくなっている気がします。私の周りでもInstagramを使っている人が多く、投稿や日常のやり取りもInstagramを利用しているみたいです。

で思ったのですが、何年も前に発生したバカッター事件を詳しく知らない層やTwitterじゃないから大丈夫だろうと思ってる層が軽い気持ちで投稿しているのではないでしょうか?

どちらにしても、アルバイト側もこれから自分が投稿することは世界中に発信されるし、非正規雇用としても多額の賠償金を払うことになることを理解するべきだと思います。

正社員にすることが良いことか?

二つの立場から考察していますが、企業側は今後アルバイトのリスクをどのように減らすのかが問題になっていくのだと思います。アルバイトへの教育、店に常に管理できる社員を置いておく、作業をより機械化して雇うアルバイトを減らす。色々あります。

この問題で正社員が少ないから増やすべきだという意見がありますが、私は現実的に難しいのではないかと思っています。要するにビジネスモデルを根本から変えないといけないためです。

もしそうするなら商品単価を上げる可能性があります。100円寿司が500円寿司にしなければ採算が取れなくなると思います。後日そのテーマで書きますが、安さはその分制度の低いアルバイトで賄われていることを理解するべきです。

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また、くら寿司の例のようにこれからは法務部の強さが信用回復できるコツになっていくのではないかと思います。会社がしっかりと対処することを明言すれば、信用を失ったとしても最低限のダメージで済みます。

アルバイト側は今後どのような金額が支払われるのかを理解する、いくら自分たちが非正規雇用であるとしても節度を持って働かなければならないということを学ぶべきだと思います。

若気の至りなんて言葉もありますが、それとこれでは対処しきれない事態に陥ることでしょう。

最後に:企業側は毅然とした態度ととるべき

今回の事件で企業側もかなりの対策を講じる必要が出てきました。今までのやり方では客先の信頼を失いかねない事態に陥るからです。

そういう意味で大々的に報道し、相手方に対して法的処置を行う選択は今後アルバイトが同じ過ちを起こさせない抑止になるでしょう。

これを見てほかの企業も学んでいくべきだと思います。ネットの拡散力は強力です。不祥事で謝罪するときもそうですが初期対応が重要になっている時代です。

今回の事件をきっかけに毅然な態度で対応してほしいと切に願います。